旅行研究部1 富山・氷見-1
穂高「なあ美咲、今年の夏はどこ行く?」
美咲「地理研究部では、冬休みに奈良井宿で巡検をするみたい。だから信州はやめておこう。」
穂高「ということで、僕個人的には富山に行ってみたい。」
美咲「18きっぷでいい?私金欠やから。」
穂高「それじゃあ金沢までしか行けないだろ。」
美咲「そうなんだけれど、金沢から先はIRいしかわ鉄道とあいの風とやま鉄道のフリー切符で。」
穂高「了解。じゃ、いつにする?」
美咲「8/22で。朝5時前の始発で高槻からスタート。」
穂高「わかった。」
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(朝5時前の高槻駅。)
美咲「おはよう。」
穂高「おはよう。そこのコンビニで朝飯買う?」
美咲「私もう食べてきちゃった。高槻市民だから10分前に出たら間に合うから。」
(乗車してまもなく睡眠モード)
高槻駅、出発進行!
美咲「ふぁーーー」
穂高「起きた?あ、電車が止まってる。」
穂高「大津に5:50頃に着いて、今7:20だから、ざっくり1時間半か。」
美咲「まあそんなもんかな。」
穂高「北陸トンネルを抜けても長閑だね。」
美咲「北陸本線は、そういう景色が多いよ。田んぼに山とか。もうすぐ鯖江。」
穂高「福井ももう近くだね。メガネのフレームの一大生産地。」
美咲「シェア率95%だって。」
美咲「え、北陸本線の電車は、トイレがついてるよ。」
穂高「あ、そうか。」
美咲「いよいよ金沢だね。」
穂高「この列車、大聖寺で長時間停車があるみたい。お菓子買ってきて欲しい?」
美咲「ちょっとお腹いっぱいなの。」
穂高「わかった。」
美咲「2023年には開業するみたい。早く大阪まで繋がらないかな。」
穂高「大阪側から見ると、北陸の各都市に行くのに敦賀で絶対に乗り換えになるけど。まあ予算の関係で北海道や長崎が先だから。伊吹も実は連れてきてたけど、福井県と石川県のスタンプを押して回ってるらしい。そうなると駅スタンプもなくなるから。」
美咲「とうとう金沢だね。ここからはもう北陸本線じゃない。」
穂高「直江津まで北陸本線だったときに、父さんと一緒に乗ったけど、入善を過ぎたあたりからの海岸が絶景。」
美咲「そこまで行こうよ。もうフリーきっぷ買ってきたし。」
美咲「で、目的地は氷見だよね。」
穂高「ふゎー」
美咲「はぁー」
穂高「ここどこ?」
美咲「え、次が富山駅!?」
穂高「とりあえず市街地に向かってみよう。」
美咲「オッケー、バチコリと行ってみよう。」
穂高「?」
美咲「北陸新幹線ができて変わったよね。」
穂高「確かに。」
美咲「昔、高架下までは路面電車がなかつたのに。」
穂高「ここから北にも伸びるんだって。」
美咲「富山港線ね。それは来年の3月に開業する。(注、このときは2019 年。なので彼女が言っているのは2020年。)」
穂高「そうなるとこっち側と直通運転するから、市街地の北から南の流動が強く形成されて、活性化のエネルギーになりそう。」
美咲「確かにそう。富山の中心部(CBD)は、富山駅前ではなく総曲輪だし。ってもう電車がくるのか。」
穂高「じゃ、戻るか。」
美咲「忍者ハットリくんのラッピングされた汽車だね。」
穂高「いやー、まさかの案内放送でも藤子不二雄氏のことが流れてくるとは。」
美咲「こういう路線はそういうものでしょ。」
穂高「まあ地方の路線の醍醐味でもあるよね、こういうところは。」
美咲「まさにそう。鉄道だからできること。」
穂高「雨晴海岸、美しいよね。」
美咲「立山連峰も見えてるし。」
穂高「股覗きで見てみたい。」
美咲「天橋立じゃないんだから。」