地理研究部7 ケッペンの気候区分-2
前回見ることのできなかった気候区分について見ていこう。
穂高「そういや、温帯の気候区分のことは覚えてる?」
伊吹「流石に覚えてるよ。」
穂高「まず、Cfaから見てみよう。」
伊吹「我が国の大部分がCfa。」
神戸市のデータ。
伊吹「神戸市のデータが見つかった。」
穂高「神戸市のデータで、特徴的な場所は?」
伊吹「最暖月と最寒月の平均気温。」
穂高「最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満。
最暖月平均気温が22℃以上。前二つを満たさないと、それぞれD,Aになる。一方で、ロンドンはどうだろうか。」
伊吹「ちょっと違うね。」
穂高「そりゃ違うけど、どこが違う?」
伊吹「最暖月平均気温が22℃を割っている。」
穂高「最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満、を満たした上で。」
伊吹「満たさない場合はA,Dになってしまう。」
穂高「そういうこと。それがCfb。」
伊吹「なるへそ。Cs,Cwは?」
穂高「これに示されている中緯度高圧帯が夏には上がり、冬には下がる。ほかも同じ。」
伊吹「ほんでから大陸西岸では地中海性気候(Cs),東岸では温帯冬季少雨気候(Cw)の箇所があるわけか。」
穂高「そういうこと。例を挙げてみよう。」
伊吹「Csがローマ,Cwが武漢。」
伊吹「じゃ、重慶。」
穂高「正解。それらの例を見よう。」
伊吹「左がローマ、右が重慶。」
穂高「温帯の気温になっていて、しかも夏に雨が冬の1/10しか降らないとCs、冬の雨量が夏の1/3ならCw。」
伊吹「この国にはそんな偏ったところないよね。」
穂高「ない。」
伊吹「あとはBS,BWか。」
穂高「これらはカンタン。BSは年間降水量が500mm未満と麦が育たず、遊牧しかできない。BWは年間降水量が250mm未満。サボテンしか育たない。」
伊吹「砂漠だ。」
穂高「鳥取砂丘ね。似て非なるもの。でも地理に詳しくない人のイメージ的には一緒かもしれない。あとはAf,Awか。」
伊吹「それぞれ熱帯雨林気候、サバナ気候。」
伊吹「マレーシアやインドネシアのイメージ。」
伊吹「イメージ通りってとこかな。」
穂高「ジャングルやセルバができる原因もこれ。」
伊吹「ついに最後のAw。」
穂高「これはAfと違って、雨季と乾季が分かれている。」
伊吹「例えば?」
穂高「ムンバイにしておこう。」
伊吹「冬には全く雨が降ることがない。」
穂高「南米だと、カンポやセラード、アフリカだとサバナ、そういう草原ができる要因になる。」
気候のまとめ
年中18度以上
雨季と乾季→Aw
年中大雨→Af
降水量が...
500mm未満→BS
250mm未満→BW
最高気温10度以上で最低気温-3度以上18度未満
夏に乾燥 Cs
冬に乾燥 Cw
最高気温が22度以上 Cfa
最高気温が22度未満 Cfb
最高気温10度以上だが最低気温-3度未満
シベリア以外→Df
シベリア→Dw
最高気温10度未満→ET
最高気温が常に氷点下→EF