サイコロの旅-01
穂高「なあ美咲、夏休み中サイコロの旅しようぜ。」
美咲「え、あの水曜どうでしょうの?」
穂高「ああ、あのあれ。一泊二日で。」
美咲「うーん。ちょっと考えさせて。」
翌日
美咲「やっぱり行こう?」
穂高「よっしゃ、行こう。」
美咲「伊勢だね。1が出たから。」
穂高「亀山経由が早そう。」
美咲「近江富士が映えているね。」
穂高「長閑なところに優しくそびえている。」
美咲「めっちゃ寝てたね。車庫まで連れてかれそうだったから、おこしてみたけど、乗り換えたさきでもいい気持ちだったようで。」
穂高「ええ...」
美咲「伊勢参りを済ませたらまたどこかに行くよ。」
穂高「ほぇ。まずは外宮からだね。」
美咲「2人での合格を祈っちゃった。」
穂高「伊勢神宮は外宮も内宮もそういうのは叶えてくれないらしい。」
美咲「ガーン」
穂高「内宮へレッツラゴー。」
旅行研究部3 うめきたガーデン(2017)
穂高「美咲、帰りに梅田行こう。」
美咲「一緒に行こう。」
美咲「そうしよう。」
穂高「やっぱり関西でよかったって思うの自分だけなのかな。」
美咲「私の友達も、東京好きなの多いけど、私は関西が一番だと思ってる。」
穂高「史跡の数は関東よりも遥かに多いし。」
美咲「それに大阪からちょっと行くだけで京都に奈良に神戸。」
穂高「関東だと、さいたまや千葉や横浜だけど。」
美咲「全部東京のベッドタウンやないかい。」
穂高「電車の混雑も、御堂筋線より混んでる路線が関東にはいくらでもある。」
美咲「インドかバングラデシュかと思った。」
穂高「CBDの近くにこういうのがあると変わってくるよね。」
美咲「そうね、緑のない街って魅力的に映らない。」
穂高「公園のない街みたいなもの。」
美咲「そう、コンクリートだらけでは映えては見えない。」
穂高「あと、大阪は難波津の歌の時代からあるほど歴史ある魅力的な街なのに...」
美咲「それでも人口が減ってきているからね、」
穂高「府全体で見たらまあね。」
美咲「東京のどこが良いのだろう。」
穂高「大阪と規模が違うよ、そりゃ。」
美咲「まあ郊外はでかいけど都心部は。」
穂高「大阪には梅田、難波、天王寺の3ヶ所に繁華街が散っているけど、東京も渋谷、新宿、池袋とある。」
美咲「こちらの方が史跡に事欠かないけれど、TVでは東京は必ず新宿なのに、大阪になるといつも通天閣。」
穂高「あと道頓堀。」
美咲「それしか映す気ないのかと思う。」
地理研究部7 ケッペンの気候区分-2
前回見ることのできなかった気候区分について見ていこう。
穂高「そういや、温帯の気候区分のことは覚えてる?」
伊吹「流石に覚えてるよ。」
穂高「まず、Cfaから見てみよう。」
伊吹「我が国の大部分がCfa。」
神戸市のデータ。
伊吹「神戸市のデータが見つかった。」
穂高「神戸市のデータで、特徴的な場所は?」
伊吹「最暖月と最寒月の平均気温。」
穂高「最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満。
最暖月平均気温が22℃以上。前二つを満たさないと、それぞれD,Aになる。一方で、ロンドンはどうだろうか。」
伊吹「ちょっと違うね。」
穂高「そりゃ違うけど、どこが違う?」
伊吹「最暖月平均気温が22℃を割っている。」
穂高「最寒月平均気温が-3℃以上18℃未満、を満たした上で。」
伊吹「満たさない場合はA,Dになってしまう。」
穂高「そういうこと。それがCfb。」
伊吹「なるへそ。Cs,Cwは?」
穂高「これに示されている中緯度高圧帯が夏には上がり、冬には下がる。ほかも同じ。」
伊吹「ほんでから大陸西岸では地中海性気候(Cs),東岸では温帯冬季少雨気候(Cw)の箇所があるわけか。」
穂高「そういうこと。例を挙げてみよう。」
伊吹「Csがローマ,Cwが武漢。」
伊吹「じゃ、重慶。」
穂高「正解。それらの例を見よう。」
伊吹「左がローマ、右が重慶。」
穂高「温帯の気温になっていて、しかも夏に雨が冬の1/10しか降らないとCs、冬の雨量が夏の1/3ならCw。」
伊吹「この国にはそんな偏ったところないよね。」
穂高「ない。」
伊吹「あとはBS,BWか。」
穂高「これらはカンタン。BSは年間降水量が500mm未満と麦が育たず、遊牧しかできない。BWは年間降水量が250mm未満。サボテンしか育たない。」
伊吹「砂漠だ。」
穂高「鳥取砂丘ね。似て非なるもの。でも地理に詳しくない人のイメージ的には一緒かもしれない。あとはAf,Awか。」
伊吹「それぞれ熱帯雨林気候、サバナ気候。」
伊吹「マレーシアやインドネシアのイメージ。」
伊吹「イメージ通りってとこかな。」
穂高「ジャングルやセルバができる原因もこれ。」
伊吹「ついに最後のAw。」
穂高「これはAfと違って、雨季と乾季が分かれている。」
伊吹「例えば?」
穂高「ムンバイにしておこう。」
伊吹「冬には全く雨が降ることがない。」
穂高「南米だと、カンポやセラード、アフリカだとサバナ、そういう草原ができる要因になる。」
気候のまとめ
年中18度以上
雨季と乾季→Aw
年中大雨→Af
降水量が...
500mm未満→BS
250mm未満→BW
最高気温10度以上で最低気温-3度以上18度未満
夏に乾燥 Cs
冬に乾燥 Cw
最高気温が22度以上 Cfa
最高気温が22度未満 Cfb
最高気温10度以上だが最低気温-3度未満
シベリア以外→Df
シベリア→Dw
最高気温10度未満→ET
最高気温が常に氷点下→EF
びわ湖花火大会2019
2020年のびわ湖花火大会は中止が決まりましたので、昨年2019年の写真をアップしています。
美咲「去年は花火が見れたのに、今年は見れないよね。」
穂高「まあ高3だから、それより受験勉強だし。おまけにコロナウイルスが流行ってるし。」
美咲「誰にもカミングアウトしてないけど、私、京都大学を狙ってるの。」
穂高「実は俺もそうや。」
美咲「え!文学部?」
穂高「地理の研究がしたくて。文学部しか志望していない。」
美咲「え、私もそうなの。」
穂高「偶然だね。」
美咲「そうね。」
穂高「ということで、勉強しないと。」
美咲「毎日12時間オーバーで、ぶっ倒れそう。」
穂高「それぐらいやってるけど、俺も倒れかけた。目眩まではした。」
地理研究部2 富山・氷見-2
穂高「やっと氷見に着いた。」
美咲「大阪から遥々5時間。」
←氷見の地図
美咲「それ、いいね。」
穂高「さっき乗ってきた氷見線で紹介された藤子不二雄氏のキャラクターのオブジェが商店街にある。」
美咲「ただ、ここの商店街はシャッターの閉まった店が多いね。」
穂高「もしかすると、新高岡のあたりの郊外型ショッピングモールにほとんど吸い尽くされたのかもしれない。」
美咲「確かに、車で25分くらいの距離だったら、高岡に出るのもうなづける。」
穂高「あるいは国道160号沿いのロードサイド店舗か。」
美咲「いや、そこには店舗はほとんどないよ。」
穂高「とりあえず漁港のあたりに着いた。」
美咲「一面日本海だね。」
穂高「そりゃな。海底地形の関係でブリが育ったりする。」
美咲「たまに寿司屋で食べてる。」
穂高「あれ、高いけど、味は最高だよ。」
美咲「あれ、レストランがある。そこで食べよ。」
穂高「そうしよう。」
美咲「はまちが沢山載ってる。」
穂高「かなり大盛りだ。いただきます。」
美咲「今日水揚げしたばかりって言うから相当脂が乗ってて美味しい。」
穂高「この漁師汁には、出汁が濃ゆいから最高。」
美咲「午後は、氷見乃江大橋まで行ってみよう。」
穂高「そうしよう。」
美咲「橋の袂が公園、ってのもよくある話だよね。」
穂高「いや、むしろ海岸に近過ぎて家も立たないのじゃない?」
美咲「そんなの全国にあるよ!」
穂高「都市計画の一環かなあ。」
美咲「かもね。」
穂高「灘浦や間島の方の景色がいい。」
美咲「私は、氷見の市街地派だね。」
穂高「あれ、あんなところに道の駅がある。覗いてみよう。」
穂高「ちょっと高岡で時間あるし、」
美咲「高岡大仏に行ってみよう。」
穂高「高岡大仏って、奈良とか鎌倉、牛久レベルに有名らしい。」
美咲「まあそれくらいかな。でも奈良とか鎌倉は、修学旅行にいく小学生や中学生でも知ってると思う。」
穂高「こっちはこっちで旅行会社のツアーに入ってたりする。」
美咲「もう6時だし、もう茨木に帰ろう。」
穂高「最終接続だしね。」
美咲「そうね。」
穂高「金沢で10分待ちだから、鼓門だけ見てみよう。」
美咲「また富山に行こう。おわらの時期にでも。雪の大谷の時でも。」
この続きは、今週のお題「激レア体験」 - 澪標高等学校と同内容となります。
旅行研究部1 富山・氷見-1
穂高「なあ美咲、今年の夏はどこ行く?」
美咲「地理研究部では、冬休みに奈良井宿で巡検をするみたい。だから信州はやめておこう。」
穂高「ということで、僕個人的には富山に行ってみたい。」
美咲「18きっぷでいい?私金欠やから。」
穂高「それじゃあ金沢までしか行けないだろ。」
美咲「そうなんだけれど、金沢から先はIRいしかわ鉄道とあいの風とやま鉄道のフリー切符で。」
穂高「了解。じゃ、いつにする?」
美咲「8/22で。朝5時前の始発で高槻からスタート。」
穂高「わかった。」
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(朝5時前の高槻駅。)
美咲「おはよう。」
穂高「おはよう。そこのコンビニで朝飯買う?」
美咲「私もう食べてきちゃった。高槻市民だから10分前に出たら間に合うから。」
(乗車してまもなく睡眠モード)
高槻駅、出発進行!
美咲「ふぁーーー」
穂高「起きた?あ、電車が止まってる。」
穂高「大津に5:50頃に着いて、今7:20だから、ざっくり1時間半か。」
美咲「まあそんなもんかな。」
穂高「北陸トンネルを抜けても長閑だね。」
美咲「北陸本線は、そういう景色が多いよ。田んぼに山とか。もうすぐ鯖江。」
穂高「福井ももう近くだね。メガネのフレームの一大生産地。」
美咲「シェア率95%だって。」
美咲「え、北陸本線の電車は、トイレがついてるよ。」
穂高「あ、そうか。」
美咲「いよいよ金沢だね。」
穂高「この列車、大聖寺で長時間停車があるみたい。お菓子買ってきて欲しい?」
美咲「ちょっとお腹いっぱいなの。」
穂高「わかった。」
美咲「2023年には開業するみたい。早く大阪まで繋がらないかな。」
穂高「大阪側から見ると、北陸の各都市に行くのに敦賀で絶対に乗り換えになるけど。まあ予算の関係で北海道や長崎が先だから。伊吹も実は連れてきてたけど、福井県と石川県のスタンプを押して回ってるらしい。そうなると駅スタンプもなくなるから。」
美咲「とうとう金沢だね。ここからはもう北陸本線じゃない。」
穂高「直江津まで北陸本線だったときに、父さんと一緒に乗ったけど、入善を過ぎたあたりからの海岸が絶景。」
美咲「そこまで行こうよ。もうフリーきっぷ買ってきたし。」
美咲「で、目的地は氷見だよね。」
穂高「ふゎー」
美咲「はぁー」
穂高「ここどこ?」
美咲「え、次が富山駅!?」
穂高「とりあえず市街地に向かってみよう。」
美咲「オッケー、バチコリと行ってみよう。」
穂高「?」
美咲「北陸新幹線ができて変わったよね。」
穂高「確かに。」
美咲「昔、高架下までは路面電車がなかつたのに。」
穂高「ここから北にも伸びるんだって。」
美咲「富山港線ね。それは来年の3月に開業する。(注、このときは2019 年。なので彼女が言っているのは2020年。)」
穂高「そうなるとこっち側と直通運転するから、市街地の北から南の流動が強く形成されて、活性化のエネルギーになりそう。」
美咲「確かにそう。富山の中心部(CBD)は、富山駅前ではなく総曲輪だし。ってもう電車がくるのか。」
穂高「じゃ、戻るか。」
美咲「忍者ハットリくんのラッピングされた汽車だね。」
穂高「いやー、まさかの案内放送でも藤子不二雄氏のことが流れてくるとは。」
美咲「こういう路線はそういうものでしょ。」
穂高「まあ地方の路線の醍醐味でもあるよね、こういうところは。」
美咲「まさにそう。鉄道だからできること。」
穂高「雨晴海岸、美しいよね。」
美咲「立山連峰も見えてるし。」
穂高「股覗きで見てみたい。」
美咲「天橋立じゃないんだから。」